「何年か前から家族が化学物質過敏症になっており、水が飲めず、お風呂にもまともに入れないため、海外から取り寄せた水を使用していますが、費用がかさんでいます。そのため、点検を依頼したいです。」という問い合わせがありました。
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何度か調査した結果、防虫剤と樟脳が合わさり化学反応を起こし、有害な化学物質が家の中に蔓延している可能性が高いことが分かりました。
化学物質過敏症は、長期間暴露することによって重症化することがあり、少しの化学物質でも反応する可能性があるため、古い水道管などによって水質が悪くなった場合には、家のお水を飲むことができなくなる場合があります。
点検の結果、家具の中には大量の防虫剤がストックされており、ビニールから成分が漏れている可能性があることが分かりました。最近の防虫剤は匂いがなく、そのため多くの人が気づかないで使用していることがあります。防虫剤のストックはしないようにすることをお勧めします。
このようなケースで化学物質が蔓延した場合には、持ち物をある程度捨てて引っ越すか、壁の下地を取り替えるような大規模なリフォーム修繕をしなければ解決できないことがあります。また、匂いのついた紙類、衣服類は全て見直して、低刺激なものを残すことも大切です。
封止してしまう方法もありますが、今回の場合は再び化学物質が出てきてしまい、解決策としては適切ではありません。甘い考えを持つことなく、積極的に改善を図ることが必要です。
2018/01/01
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