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相談受付 賃貸入居後に強い薬剤臭…原因は防虫・消毒施工の可能性?

今回ご相談を受けて点検させていただいたのは、3階建てマンションの3階のお部屋です。


ご依頼者様は賃貸物件を契約されたものの、「室内の臭いが強すぎて1時間も居られない」とお困りの状況でした。


実際に現地へお伺いして室内環境を確認したところ、ホルムアルデヒド濃度は温度換算で0.051ppmでした。厚生労働省の指針値である0.08ppmは下回っていましたが、一般的な住宅と比較するとやや高めの数値でした。


しかし、実際に室内へ入った際の臭気は数値以上に強く感じられ、目に刺激を感じるほどの状態でした。


ホルムアルデヒドだけでは空気質は判断できない

室内空気環境というとホルムアルデヒドが注目されがちですが、それだけで室内の空気質を判断することはできません。


現在はホルムアルデヒド以外にも様々なVOC(揮発性有機化合物)が存在しており、測定対象外の化学物質が臭気や体調不良の原因となるケースもあります。


そのため、測定値だけではなく、実際の臭気や居住者の体感も重要な判断材料になります。


臭気が特に強かった場所

今回のケースでは、防虫剤や接着剤を連想させるような有機溶剤系の臭いが感じられました。


特に臭気が強かったのは、

  • キッチン排水口周辺

  • キッチン収納内部

  • シンク下収納

などの場所でした。


収納扉を開けた瞬間に強い臭気を感じる状況で、一般的な生活臭とは明らかに異なる印象でした。


室内に残されていた施工完了書

今回の調査でわかりやすかったのは、キッチン上部に「防虫・消毒・消臭施工完了書」が残されていたことです。


もちろん防虫処理そのものが悪いわけではありません。


賃貸物件では入居前に防虫・消毒施工が行われることがありますし、害虫対策として一定の効果も期待できます。


しかし、使用する薬剤の種類や施工量によっては、施工後も臭気成分が室内に残り、不快感の原因となる場合があります。


今回の状況から考えると、防虫・消毒施工で使用された薬剤が臭気に関係している可能性が高いと考えられました。


賃貸物件を借りる際の注意点

特に化学物質に敏感な方やアレルギー体質の方は注意が必要です。


賃貸契約前に、


  • 防虫・消毒施工が実施されているか

  • 使用薬剤の種類は何か

  • 入居前に施工を断ることができるか


などを確認しておくことをおすすめします。


今回考えられる対策

今回のケースでは以下のような対策が考えられます。


① 室内クリーニング

壁や建具に薬剤成分が付着している場合があります。

お湯拭きやセスキ炭酸ソーダなどを利用したクリーニングを行い、表面に残った成分を除去します。


② 排水設備の洗浄

排水口や排水管内部に薬剤成分が残っている可能性もあります。

水洗いや高圧洗浄を行い、臭気源を減らしていきます。


③ 窓やガラス面の清掃

ガラス面にも成分が付着していることがあるため、窓拭きも有効です。


④ 防虫コーキング部の対策

防虫処理された箇所によっては、アルミテープによる封止や撤去が有効な場合もあります。


最終的には十分な換気が必要

こうしたケースでは、まず薬剤を使わないクリーニングを行い、その後十分な換気を継続することが重要です。

理想的には臭気成分が付着したクロスを張り替える方法もありますが、賃貸住宅では大規模なリフォームが難しいことが少なくありません。


臭気が極めて強く、生活に支障が出る場合には、貸主や管理会社へ状況を説明し、対応を相談することも選択肢の一つです。


入居前の防虫・消毒施工は一般的に行われている作業ですが、体質によっては大きな負担となることがあります。


賃貸住宅を選ぶ際は、見た目だけでなく「室内の空気環境」も確認することの大切さを改めて感じた事例でした。







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